【入門者必見】ロゼワインがどのように作られるのか?ロゼワインの原料から醸造工程を徹底解説!

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ロゼワインの魅力は知っているけれど、実はどのように作られているのか詳しく知らない、という方は多いのではないでしょうか。ロゼワインらしいピンク色の由来や、製造工程の違いについて知りたくてこの記事を開いた方もいることでしょう。

この記事では、ロゼワインの原料から醸造・熟成・ボトリングと、製造工程の詳細を初歩からわかりやすく解説します。また、ロゼワインを料理に活用したレシピや、楽しみ方のコツについても紹介します。

ロゼワインの基礎知識から実践的な活用法まで包括的に学べるので、これから、本格的にロゼワインを楽しみたいと考えている方におすすめです。ロゼワインという種類だけでなく、ワイン全般の知識も深められる内容となっています。

ロゼワインとは?

ロゼワインは、赤ワインと白ワインの中間的なピンク色をしたワインです。

実は、ロゼワインは赤ワインと同じ製法でつくられているのですが、果皮との接触時間を赤ワインほど長くしません。その結果、ピンク色に近い淡い赤色のワインになるのです。ロゼワインの名前はフランス語でピンク色を意味する「ロゼ」に由来しています。甘みがある果実味が特徴的で、飲みやすいのが魅力です。ここでは、ロゼワインの基本についてご紹介します。

ロゼワインとは?

ロゼワインは、赤ワイン用のブドウを使用していますが、白ワインのように果皮を混ぜずに醸造することで、ピンク色になります。色合いは薄紅色から濃いサーモンピンクなど様々です。

味わいはフルーティーで、少し甘味があります。白ワインのようなすっきりした飲み口ながら、赤ワインらしいふくらみも兼ね備えた、飲みやすいワインです。料理との相性も良く、初心者におすすめのワインといえます。

ロゼワインのおすすめの飲み方は、冷やして10-12°Cくらいにして飲みましょう。温度が高すぎると、味わいが損なわれます。また口当たりの良さから、前菜やサラダに合わせることが多いですが、その他にも魚介料理やパスタといった料理との相性が良いワインといえます。

ロゼワインは成分的には赤ワインとほぼ同じですが、醸造工程で果皮発酵を抑えているため、繊細なピンク色や味わいの違いが生まれています。赤白ワインの中間的な性質が魅力的なのがロゼワインです。

ロゼワインの種類と特徴

ロゼワインには辛口と甘口があり、味わいが異なります。辛口はややドライな印象で、甘口はふくらみがあり果実味が豊かです。

有名な産地としては、南フランスのプロバンス産があるほか、アメリカのナパバレーやチリ産も人気があります。プロバンス産は豊かな香りが特徴的です。

プロバンス産のロゼワインは、地中海性気候を生かしたブドウで作られており、ピンクグレープフルーツやスイカなどのような爽やかな香りが楽しめます。口当たりは柔らかくフルーティーな味わいです。

一方、南米産のものは、凝縮されたベリー系の果実味が特徴。中でもチリ産は、スモーキーな香りもある力強い印象のロゼワインです。

甘口と辛口を比べると、甘口はストロベリーやフランボワーズなどの赤系果実を思わせる果実味に加え、少しスパイスやハーブの香りも楽しめます。辛口は洋梨やメロンなどのような爽やかな香りが主体となります。

ロゼワインの原料

ロゼワインがピンク色になる理由は、使用するブドウの種類と収穫のタイミングにあります。ここでは、ロゼワイン作りに適したブドウの特徴と、収穫時のポイントを見ていきましょう。

ロゼワインで使用されるブドウの種類

ロゼワイン用のブドウでは、赤ワイン用にも使われる「ピノ・ノワール」や「グルナッシュ」といった品種が使われます。このブドウには、青みがかった透き通った果皮が特徴です。

例えば、ピノ・ノワールはベリーやプラムのような香りがあり、グルナッシュはスパイスのような香りがします。こうした赤ワイン用ブドウを使うことで、ロゼワインならではの味わいが生まれています。

他にもシラー、グルナッシュ・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨンなどのブドウもロゼワイン作りに利用されます。シラーは爽やかな酸味が特徴的で、グルナッシュ・ブランは華やかな香りが楽しめます。

南フランス産のロゼワインでは、この他にも地中海性気候ならではの個性的なブドウが使われることがあります。例えば、薫り高いシラージュ種はエキゾチックな香りをもたらし、力強さのあるムールヴェードル種はコクのある味わいを生み出します。

ブドウの種類の違いが、ロゼワインの多様な表情を作り出していると言えるでしょう。

収穫時期と収穫方法のポイント

ブドウの収穫時期をある程度早めに設定することが大切です。完全に熟す前の少し歯ごたえがあるタイミングで収穫することで、果皮から赤みが移らずピンク色を保つことができます。

また収穫の方法として、虫がつかないよう赤以外の実を取り除き、朝のうちに低温で収穫を終えるよう心がけます。こうしたコツが、フレッシュなフルーティーなロゼワイン作りにつながっています。

収穫後はできるだけ早く醸造処理を施すこともポイントです。収穫したブドウを冷やしながら運び、遅くとも半日以内に醸造工程に入れるようにします。酸化を防ぎ鮮度を保つことがロゼワインならではの爽やかで優しい味わいを生み出すコツなのです。

ロゼワインの醸造工程

ロゼワインがピンク色の透明感を保ちながら、果実味を兼ね備えるのは、その製法に秘密があるのです。ここからは、ロゼワインならではの醸造工程とそのポイントを見ていきましょう。

発酵管理が重要な工程

ロゼワインの醸造では、果皮を混ぜずに果汁だけを発酵させるのがポイントです。発酵中の温度管理を慎重に行い、18-20°Cくらいに保つことが大切です。

温度が高すぎるとフルーティーな香りが損なわれたり、赤みが強く出てピンク色がくすんでしまうことがあるので、細心の注意が必要です。

発酵時の温度は、醸造槽内に冷却装置や加温装置を設置することでコントロールしています。センサーで常に温度を計測し、設定値から外れそうになると自動で調整が入る仕組みになっています。

発酵に使用する酵母もロゼワイン用に開発されたもので、低温でも活発に栄養分を分解しながら、苦みや渋み成分は残さずにフルーティーな香味成分を生成する特長があります。

こうした細かい発酵管理こそが、繊細で飲み口の良いロゼワインを生み出す裏の技術なのです。

熟成とボトリングの工程

発酵後、果汁に清澄剤などを加えてしばらく静置します。澄み上がった透明な状態のロゼワインを、ステンレスタンクで数ヶ月熟成させます。熟成によって、まろやかな味わいに仕上がります。

最後にボトリングして出荷するまで冷蔵庫で保管します。低温保管により、シャープで果実味豊かなロゼワインの味わいが保たれるのです。

熟成期間は5-6ヶ月程度。この間にうまみが増し、ふくらみのある味わいに仕上がります。熟成用のタンクも特殊なもので、循環式に酸素を送り込むようになっており、酸化防止効果が高いのが特徴です。

ボトリング後は、光の影響を防ぐため遮光性の高い濃緑色の瓶で出荷されることが多いです。こうした細部までこだわった製法が、フレッシュで繊細なロゼワインの味わいを支えているのです。

ロゼワインを使った料理レシピ

繊細でフルーティーなロゼワインは料理としても活躍します。ここからは、ロゼワインを使った料理の魅力と、簡単なレシピをいくつか紹介していきたいと思います。

ロゼワインを使った料理の魅力

ロゼワインにはさまざまなフルーツの香りがあるため、料理にうまみを与えてくれます。少量入れるだけでいろんな料理が華やかに変身します。

また身体にも優しく、食後の消化を助けたり冷たくして飲むことで夏バテ解消にもなります。ロゼワインならではの飲みやすさと、果実の持つ生命力が料理をさらに美味しいものにしてくれるのです。

例えば、ロゼワインでマリネしたストロベリーはより甘みが増し、リンゴを煮込むと果実の甘酸っぱさが引き立ちます。鶏肉の煮付けなどにロゼワインをちょっと加えるだけでコクが増し、あっさり系の魚介料理とも相性が良いでしょう。

ロゼワインそのものの持つフルーティーな風味とフレッシュさが、料理に活力と奥行きのある味わいを与えてくれるのです。

簡単ロゼワインレシピ

ロゼワインならではのフルーティーな味わいは、さまざまな料理との相性が良いです。特に、デザートや鶏肉料理と合わせると、より一層美味しさが引き立ちます。

ここでは簡単に作れる、ロゼワインを使ったデザートと鶏肉料理のレシピをご紹介します。ロゼワインの持つ優しい酸味とフルーティーな香りが、この2品の隠し味的な役割を果たしてくれます。

ぜひ自宅でも試してみてください。ロゼワインの繊細な味わいを存分に活かした料理が楽しめることでしょう。

ロゼワインでマリネしたイチゴのデザート

材料(2人分):

  • イチゴ 100g
  • ロゼワイン 大さじ2
  • 砂糖 大さじ1

作り方:

  1. イチゴはみじん切りにする
  2. ロゼワインと砂糖を鍋で温める
  3. 2をイチゴにかけ、マリネして冷蔵庫で30分程度冷やす
  4. 好みでクリームやミントをトッピングして完成!

ロゼワイン蒸し鶏

材料(2人分):

  • 鶏もも肉 200g
  • ロゼワイン 100ml
  • にんにく、ローズマリー 各適量

作り方:

  1. 鶏肉に塩こしょうしておく
  2. フライパンを強火で熱し、鶏肉の表面を焼く
  3. 2のフライパンにロゼワイン、にんにく、ローズマリーを入れる
  4. 蓋をして10分程度蒸し焼きにする
  5. 途中で肉を返して火が通るようにする
  6. 野菜等と一緒に盛り付けて完成

ロゼワインの楽しみ方

ここからは、ロゼワインを飲む際のコツや、シーンに合わせた楽しみ方をご紹介します。

正しいロゼワインの飲み方

ロゼワインは、10-12°C前後に冷やして飲むのが基本です。温度が高すぎると味わいが損なわれます。冷蔵庫で2-3時間程度冷やしましょう。

また、ロゼワインに適したグラスも味わいを左右します。丸型のボウルを広げたような形のワイングラスがおすすめです。この形状が香りを立体的に閉じ込め、フルーティーな風味を際立たせてくれます。

飲み方のコツとして、グラスを軽く回転させながら飲むと良いでしょう。そうすることで、口の中に広がるロゼワインの味と香りを最大限に感じ取ることができます。ゆっくり味わうのがロゼワインの楽しみ方の基本といえます。

シーン別ロゼワインの選び方

ロゼワインにはさまざまな種類があり、シーンに合わせて選ぶことで、より一層楽しむことができます。

パーティでは、プロバンス産の爽やかなロゼワインがおすすめ。友人と会話を楽しみながら飲めば、少し甘めの味わいが口当たりよく感じられるでしょう。

ディナーには、コクと重みのあるチリ産ロゼワイン。料理の種類に合わせて選ぶと食事とロゼワインの相性が良くなります。

リラックスしたい時には、やや甘口でベリー系の香り高いカリフォルニア産。ほのかな甘さと優しい酸味が疲れを癒してくれるはずです。

ロゼワインの作り方のまとめ

以上、ロゼワインの原料選びから醸造工程、楽しみ方まで幅広くご紹介してきました。

ロゼワインは、繊細なピンク色と爽やかな味わいが魅力的ですが、その裏側では細心の注意を払った醸造技術が支えています。ぜひ一度口にして、今一度そのかんばせの美しさを味わってみてください。

初心者の方でも扱いやすいフルーティーな味わいなので、ロゼワインを試してみたいという方は、色々な銘柄のセット商品がおすすめです。ご自宅でロゼワインの多様な表情を楽しんでください。

KOTA

KOTA

大学では生物学を専攻。卒業後は、Webサイト制作を独学で勉強し、2022年10月にフリーランスに。その後、海外に拠点を移すために海外視察を開始し、ヨーロッパ、東南アジアなどを一人で冒険をし、さまざまな人と交流する。将来の夢は、ヨーロッパに移住し、クリエイティブ・多国籍企業を作り、多種多様なクリエイティブプロジェクトをしていくと共に、パイロットになり世界を旅すること。音楽・ファッションなしでは生きられない。尊敬する人は岡本太郎とココ・シャネル。

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大学では生物学を学び、自然への愛着が深まりました。卒業後、Web制作を独学で習得し、フリーランスの道へ。その後、ヨーロッパへの移住を夢見て海外生活をスタート。ワインとの新たな出会いに魅了され、様々な産地を巡りました。今では、ワインと共に世界中の美しい景色を訪ねる日々。音楽とアートへの情熱も忘れずに。皆さんとワインを通じて出会い、感動を分かち合えたら嬉しいです。

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